関西弁は語尾がちゃうねん

関西弁 関西弁・京都弁
関西弁 関西地方

関西弁は日本の中でもよく知られている方言のひとつです。
日本人や日本に長く住んでいる人にとっては、もちろんご存知だと思います。

さて、標準語と何が違うのでしょうか?
実は、どの方言にも共通しているのが、「語尾が違う」ということ。
関西弁も、まさにこの語尾が大きな特徴なんです。

たとえば、標準語で「そうなんだ」と言うところを、関西弁では「そうやねん」。
「行かない」→「行けへん」
「違うよ」→「ちゃう(違う)ねん」

こんなふうに、語尾が少し変わるだけで、ぐっと関西らしさが出てくるんです。

関西弁らしさが一気にアップ!「やねん」「てん」

「なんだよ」→「やねん」

関西弁らしさを一気にアップさせてくれる語尾といえば、やっぱり「〜やねん」。
この言葉を使うだけで、「あ、この人ちょっと関西っぽい!」と思われること間違いなしです。
たとえば:

  • 「好きだよ」 → 「好きやねん」
  • 「そうだよ」 → 「そやねん」
  • 「いやなんだ」 → 「いややねん」

このように、標準語で「〜なんだ」「〜なの」と言うところが、関西弁では語尾が「(や)ねん」に変わるんです。

「〜たんだよ」→「てん」

「〜たんだよ」「〜したんだよ」という時によく使います。
つまり、「てん」は動詞の過去形です。
たとえば:

  • 「昨日行ったんだよ」 → 「昨日行ってん」
  • 「さっき食べたよ」 → 「さっき食べてん」
  • 「もう言ったよ」 → 「もう言うてん」

関西では、過去のことを話すときに「〜てん」って言い方をよくします。

関西弁の否定表現「へん」「ひん」

関西弁で否定を表すときに、よく使われるのが「〜へん」や「〜ひん」。
これは、標準語で言う「〜しない」「~できない」にあたる言い方です。

「〜へん」は動詞の否定

関西弁でいちばんよく使われるのが、「へん」を使った形です。

たとえば:

  • 「行かない」 → 「行けへん」
  • 「食べない」 → 「食べへん」
  • 「帰れない」 → 「帰れへん」

「へん」は、動詞のあとにつけて「〜ない」って意味になります。

京都弁では「行けへん」と「行かへん」の言い方が2通りある!

どう違うのかというと、状況的にできないのか、「~しない」という意思があるかどうか。

たとえば、
へんは何か事情があって「行くことができない」時に使うことが多いです。
標準語だと「行けない」ですね。
へん「行く意思がない」時に使うことが多いです。
標準語だと「行かない」です。
なので、
へんは何か事情があって「書くことができない」
へん「書く意思がない」

すこし複雑かもしれませんが、「行けへん」でも普通に通じますので安心してくださいね。

「~ひん」

「ひん」も「へん」と同じく、関西弁の否定のときに使います。
ただし、よく使われる動詞がちょっと違うんです。
「する」や「見る」などの特定の動詞で使われることが多いです。
たとえば:

  • 「見ない」 → 「見いひん」
  • 「起きない」 → 「起きひん」
  • 「いない」→「いーひん」

この「ひん」は、地域や話す人によって「へん」と同じように使われたり、
少し違う言い方になったりもします。

関西弁っぽい会話が完成!「やろ?」「ちゃう」を使う

ここまでで「やねん」「てん」「へん」「ひん」と基本的な関西弁の語尾を紹介してきました。
しかし、ぜひ覚えておきたいのが、このふたつ!

関西弁の「〜やろ?」は「〜でしょ?」って聞くとき

相手に同意を求めるとき、「〜やろ?」ってよく使います。
標準語で言う「〜でしょ?」とか「〜だよね?」に近い感じです。
たとえば:

  • 「このお店おいしいでしょ?」→「この店、おいしいやろ?」
  • 「明日行くよね?」→「明日行くやろ?」
  • 「あの人、賢いでしょ?」→「あの人、賢いやろ?」

イントネーションは「~やろ⤴?」と上がります。

「~やろ」「~ちゃう?」どう使う?

「~やろ⤵」や「~ちゃう⤴?」は推量の意味が多いですね。
「ちゃう」という言葉は「違う」の関西弁です。
たとえば:

  • 「このお店はおいしいだろう」→「このお店はおいしいやろ」
  • 「このお店はおいしいに違いない」→「このお店はおいしいんちゃう?」
  • 「今日は寒いだろう」→「今日は寒いやろ」
  • 「今日は寒いに違いない」→「今日は寒いんちゃう?」
  • 「あの人はおもしろい人だろう」→「あの人はおもしろい人やろ」
  • 「あの人はおもしろいに違いない」→「あの人はおもしろい人ちゃう?」

語尾が変わるだけで、関西弁になるんやで〜

語尾がちょっと変わるだけで、一気に関西弁っぽくなるのが面白いところ。
今回紹介した語尾だけでも、ぐっと会話が関西弁っぽく聞こえるようになります。

イントネーションや言い回しのクセは、細かく覚えるよりも、聞いてマネするのがいちばん
なので、いつかは音声ファイルなどで、紹介していきたいと思っています。

関西弁を学ぶことは、関西の文化や人との距離感を知ることにもつながります。
このブログでは、京都を中心に、関西の言葉や文化をゆる〜く紹介していますので、
ぜひこれからも気軽に読みに来てくださいね!

方言も面白いですが、日常でよく使う基本的な日本語フレーズを知っておくと、
よりスムーズに会話できます。初心者向けの表現をまとめた記事もあります。
外国人におすすめ!使える日本語フレーズ10選』もぜひご覧ください。

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